お坊さんの独り言

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宗教なき教育は・・

『宗教なき教育は賢い鬼をつくる』

西洋の諺だそうです。

今の世の中、賢い鬼が

どんどん増えているようです。

 

「生きてるうちが花よ、

死んだらそれまでよ」と、

便利・快適・快楽ばかりを

求めて生きる人間が

増えました。

昨今の日本は

宗教について正しい教育が

なされていないので

宗教=害悪と決めつける輩が

増えています。

 

宗教の「宗」は

「むね」と読みます。

胸、棟、旨。「むね」

すべて中心に当たり

大事な部分です。

おおもと、でもあります。

 

「命のおおもと」の教えが

宗教です。

その命とは、

他の命を奪って食べて

生命を保っている

生きてから死ぬまでの命、

だけではありません。

虫や植物、大気など

すべての生き物・生命体の

食物連鎖・環境循環の中で

成り立つ共通した命であり、

過去世・来世にわたる

業(カルマ)を受け継いで

生き続ける三世の命でもあります。

 

科学・哲学を超えた

壮大なドラマともいえる

命の根源を教えるものが

「宗教」です。

命の在り方、生きる基本を教えるのが

宗教ですから

害悪のはずがありません。

宗教を都合よく利用して

欲望実現の道具にしてしまうと

大きな害悪になります。

「物で栄えて、心で滅ぶ」

あらゆる場面で

日本人の心が危うくなってきました。

これまでの古き良き日本人たちが

築きあげてきた精神的な財産も

食いつぶしの頃合いが見えてきました。

 

「個人の自由」や「価値観の多様化」

「グローバルな生き方」を

はき違えた人間が増えてきました。

さあ、どうしましょうか?