お坊さんの独り言

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東日本大震災・第13回忌慰霊行脚

例年通り、国道6号線を北上し

汗ばむ陽気の中、約30kmの行程を

7時間かけて唱題行脚させていただきました。

一緒に歩けずともご供養を届けて下さった

ご信者さんのお気持ちを背負い、

家族が出してくれた伴走車の応援を得て、
各所で慰霊供養と地域の復興を祈り歩きました。

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道中、合掌しながら声をかけて来られた男性がおりました。
聞けば、取材で各所を回っている朝日新聞茨城支局長の方でした。
様々な立ち話の後で、支局長さんは富岡方面へ取材に行く都合上、

若手の記者経由で取材をさせて欲しいとの事で、

記事にしてくださいました。


  タイトルに「祈り」を掲げて下さり

 編集部の誠意を嬉しく感じた次第です。


 毎年感じることですが、

同じ場所へ向かうにも車でなく、

一歩づつ歩くからこそ見えてくる

風景や気づきがあります。

 

記者の方に「12年間の復興」を尋ねられ、

私は「心や精神の復興こそが大切では」と答えました。
物の復興と人倫の復興はワンセットだと、痛感します。

 

最終地点・いわき市四ツ倉の波立海岸は、

陽気の良い土曜日でもあり

例年になく幾人もの方々が岩場に訪れていました。
海に向かって暫く手を合わせ、

真摯に祈る若者の姿も見かけました。
ここも幾人もの犠牲者と行方不明者を出した海岸です。

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13回忌といっても

一里塚にしか過ぎないものかもしれません。
だからこそ、終わりなき供養の祈りと

真の復興を願って、来年も歩かせて

頂きたいと思います。
仏祖三宝と諸天のご加護に感謝し、

ご報告させて頂きます。