かつて格闘技界最強の男とよばれた
柔術家・ヒクソン・グレイシーです。
彼の肉体を見て注目して頂きたいのは
力こぶしの下部の筋肉が異様に
発達しているところです。
筋トレ経験者は分かると思いますが
上腕二頭筋など、見える部分の筋肉は
ある程度のトレーニングで見栄え良く発達します。
けれど、後ろ側の筋肉、背筋や力こぶ下部の筋肉など
正面から「見えない筋肉」は少しのトレーニングでは
発達が遅く、トレーニングもキツイものです。
なので、後ろ側はトレーニングも手を抜きがちです。
しかし、最強と謳われたヒクソンは
その「後ろ筋肉」が、しっかり発達しているのです。
柔術ですから、道着を引っ張ったり、相手を押したりと
背筋が発達する要素は充分あるのでしょうが
それでも見えない部分、地味な部分を
しっかり鍛える、という事が最強の要因でもあるのかな?
と思いました。
これはあらゆる事に通じると思いませんか?
人に見えないところで地道に努力する、
陰になって働く、人が嫌がる汚い場所を掃除する、
それを仏教では「陰徳を積む」といいます。
更に、「陰徳積めば、必ず陽報あり」と続きます。
手を抜いてしまいがちな、「後ろ側」ですが
普段は陽の目が当たらなくとも、
人が評価しようと、しまいと
前も後ろも、怠りなく鍛え続けていくことの大切さを
ヒクソンの肉体美から学んだ次第です。