お坊さんの独り言

活動詳細はHP「妙法庵」で検索ください

どんぐりのお料理

秋の摘み草実践コース中級編、

甲州市の「つちころび」さんで

座学と調理の一日でした。

 

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参加者が拾い集めた

どんぐりの数々。

 

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手作りの石器で実を割ります。

これが結構な手間で、昔の人が

食材を口にするまでのご苦労が

しのばれます。

 

私が拾ったクヌギの実はえぐくて

調理には使いませんでしたが、

椎の実やマテバシイ

生で食べても美味しかった!

ドングリを食べたのは、初めての経験です。

朝鮮五葉松の実も初めて食べましたが

いかにも滋養がありそうな味でした。

 

舞子先生のレクチャーの後は

早速、調理開始。

 

そして、女性陣による

摘み草も添えた盛り付け。

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どんぐりの木の実おこわ

どんぐり豆腐トドリムック

アケビ入りラープ風おかずそぼろ

どんぐり味噌田楽

栃の実ぜんざい

栃の葉茶

かや飴

 

どれも絶品!

知らなければピーナッツと間違うほど。

歯ごたえも風味も感動ものでした。

 

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かやの実を混ぜて板状にした

山梨の郷土食。

山梨のみで製造販売されているそうです。

かやの木の多くは早川町に生育し、

七面山参道にもあったように思います。

かやの実は、虫下しに効能ありとか。

 

栃の実は成るまでに30年以上かかる

貴重な木の実だそうです。

京都府・綾部の山村に暮らす

お年寄り達が丹精込めて作った

栃の実のお餅をぜんざいで

デザートに頂きました。

 

大自然の恩恵にあずかる

目から鱗の摘み草講座。

初級編から募集していますので

ご興味ある方は、お問い合わせをどうぞ!

楽しくて美味して、

「食」の足元を見つめなおせますよ~。

 

 

 

 

大月市の岩殿山

奥の院思親閣、七面山に続いて

今日は岩殿山に登って参りました。

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戦国時代、甲斐の郡内地方を治めた小山田氏の居城跡です。

元々は9世紀頃に栄えた天台修験の霊場だけあって

切り立つ絶壁の岩山は厳かな雰囲気を漂わせています。

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大月駅から徒歩で一時間ほど山頂へ。

日帰り登山には、ちょうどいい距離なので

家族連れなどで賑わっていました。

 

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山頂から望む富士山、絶景です!

これで下山なら負担は少ないのですが、

西の稜線を更に登っていくと

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岩場に鎖がいくつもあって、

スリリングな岩壁登りが体験できます。

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写真手前の岩肌から先は

直滑降の絶壁で、足がすくみました。

滑って落ちたら・・終わりです。

クリフハンガー」か!と

突っ込みたくなる岩壁です。

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ここは通称「稚児落とし」と呼ばれる難所。

小山田氏の側室が敵陣から逃亡の際、

赤子が泣き出した為、家来が赤子を投げ落とした

悲しい伝説が残る場所なのです。

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こんな高所から想像しただけで

ぞっとします。

戦さは本当に酷いものです。

供養を込めて、歩きながら

お経やお題目を唱えました。

 

余談ですが、岩殿山は天台系修験ですから

回峰行者のように不動真言を唱えて

歩いていたのかもしれません。

試しに、不動真言を唱えながら

歩いてみました。

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「のうまく・さんまんだーばーざらだん

・せんだん・まーかろしゃーだーそわたや

・うんたら・たーかんまん」

唱えてみたら、

アップダウンが激しい山道を

駆け歩く(走る)のに、

このリズムがとても合うのです。

お題目の「なむみょうほうれんげきょう~」は、

平地での行進に適してると感じます。

天台真言修験系を「山の宗教」、

日蓮法華系を「町の宗教」と俗称する

もう一つの意味を体感しました。

 

今日は、私とご縁のあった大切な方が

新天地へ飛び立つ日でもありました。

陰ながら旅路の無事と

新天地での更なる活躍を祈り、

山頂より掌を合わせました。

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ひょっとしたら、岩殿山の下を走る

中央高速道路をバスに揺られながら

移動していたのかもしれません。

お互いの行動に気づかないだけで、

人生は「人間交差点」だから

そんなこともあるかも、と

岩山を登り続けました。

 

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昨夜は満月、そして新嘗祭

日本そして世界が

美しく調和のとれた

毎日でありますように。

 

 

 

11月・久遠道場修行会

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1泊2日の修行体験会、

今月は神奈川県より一名参加、

マンツーマンでご修行に励みました。

感想を掲載させて頂きます。

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一泊二日の修行体験、忙しい日常から離れて

空気の澄んだ自然いっぱいの道場で

寝起きするだけでデトックスになりました。

全ての修行が物珍しくて興味深々でしたが、

そうだ、これは修行なんだった!と

我に返る厳しさも経験できました。

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二日間で何回お題目を唱えたかわかりませんが、

唱えている間、題目に集中することで

瞑想のように、雑念にとらわれずに

いられた気がします。

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修行の合間に、

法拳さんが用意してくださる優しい食事、

お勤めした後のお下がり(仏様からいただくおやつ?)、

地元密着型の気持ちのいい温泉、

早起きして見た、たくさんの星、

山登りの後の奥の院からの景色など、

ホッコリしたりスッキリしたり

暖かい気持ちになることも

たくさんありました。

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なによりも、お坊さん(法拳さん)に

ずっと付いて教えてもらいながら、

お寺参拝やヨガや

身延山登山などができるのは、

またとない貴重な経験でした。

日常に戻っても、

早寝早起きぐらいから取り入れて、

穏やかな毎日を過ごせるように

なりたいなーと思います。

母のお供で七面山

毎年、晩秋に登詣しています。

母は今回が8回目、

今年もお天気に恵まれ

気持ちよいお参りが出来ました。

 

先ずは、登り口の白滝とお萬様へご挨拶。

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50丁の山坂です。

 

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職人さんが檜の皮を剥いでいました。

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台風21号の被害がまだ残っています。

参道は早川町、山林は山梨県

境内地は身延山の管轄と分かれているので

復旧作業に時間がかかるそうです。

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奥の院に勤める法友と。

雪囲いの作業をしていました。

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本社では野生の鹿が出迎えてくれました。

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質素だけど、

下界の何倍もの美味しさを感じる夕飯。

御神酒は五臓六腑に沁み渡ります。

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翌朝のご来光です。

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来年、元旦は市川三郷町のご仏舎利塔にて

ご来光を拝んだ後、七面山に登り一泊して

2日朝のご来光を拝んで下山します。

ご一緒に登りたい方がいらしたら

早めにご連絡ください!

 

 

 

 

妙法庵・お会式法要

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今年最後の信行会、

日蓮聖人のご命日法要・お会式を営みました。

今回は初参加の方や、生後2ヶ月の赤ちゃんも

参列して穏やかな法要となりました。

 

日蓮聖人のご生涯を貫いた

立正安国論」の精神を

宮沢賢治さんは

「世界が全体幸福にならない限り、

 個人の幸福はあり得ない」と

表現しました。

 

その精神を体現されている

国境なき医師団の看護師、

白川優子さん。

著書の『紛争地の看護師』を

参詣の皆さんにご紹介しました。

 

イラク・シリア・パレスチナ

8年間で17回派遣され

生と死の極限を綴った著書です。

 

まえがきにある言葉です。

「医療に国境はない。

 私は本当にそう思っている。

 国、国籍、人種を超えた、

 同じ人間としての思い。

 報道にもならない場所で

 医療を求めて泣いている人々の

 痛みや苦しみを見過ごすことは

 やはり私にはできない。」

是非、多くの方々に

読んでいただきたい

世界の真実です。