お坊さんの独り言

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翔べイカロスの翼

 

40年ほど前、

サーカスに命を捧げた

一人の青年がいました。

キグレサーカスの花形ピエロとして

人気を博したクリちゃん。

彼は綱渡りの最中に転落し

28歳の生涯を閉じました。

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生前、彼が克明に記した

日記を織り交ぜて

出版された本は

ベストセラーになり、

ドラマや舞台化もされました。

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なかでも、

さだまさし主演で映画化された

『翔べイカロスの翼』は

知る人ぞ知る名作です。

クリちゃんと同世代、

若き日のさだまさし

主演にあたり

サーカスの特訓を受け、

そのひたむきな姿と

爽やかな青年の表情は

演技を超えて感動を誘います。

 

制作発表での言葉です。

「一人の人間の一生を

 映画という、わずか数時間の中に

 閉じ込めてしまうわけですから

 中途半端な気持ちでは出来ないな、

 と気を引き締めています。

 とにかく、いい映画を作るんだ

 という気持ちで取り組みたいと思います。」

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ちなみにこの映画DVDは

現在、ユーキャンのみにて

ネット販売されています。

 

実は私、クリちゃんの

転落の現場を目の当たりにしているのです。

キグレサーカス

茨城県水戸へ公演に来たとき、

叔父に連れられて

初めてサーカスを観に行きました。

 

その公演中、

綱渡りの真ん中ほどで

ピエロが転落してしまったのです。

当時、幼稚園児だった私には

衝撃の光景で、今でもその瞬間は

目に焼き付いています。

翌日の新聞で亡くなった事を

知りましたが、その彼がどのような

いきさつでサーカスに入団し、

日本のサーカス文化に

大きな貢献をしたのかは

後年、この映画で知った次第です。

www.youtube.com

この映画から生まれた名曲が

道化師のソネット」です。

映画のエンディングにも

流れます。

この歌は

世代や時代を超えて支持され、

東日本大震災の時も

多くの方々を励ましたと

聞きました。

 

授かった命を

完全燃焼して

生きること、

クリちゃんが

体現した人生を

ご紹介させて頂きました。