従弟や甥っ子たちと
人生初の富士登山に行ってきました。
吉田ルートで五合目までバスで登り、
すでに標高2千メートルを超える場所から
登山開始です。
午前7時半登山開始、
登山者の半数以上が外国の方々でした。
さすがは世界遺産です。
登り始めて間もなく
遠くの峰に六角堂が見えました。
日本国の安泰を祈って
富士山に法華経の写経を埋経した、
という伝説が残っております。
その伝説に因み
六角堂が建立され、
毎年7月に身延山から僧侶方が
登詣され、世界平和の法要が営まれています。
数年前、インド北部4千メートル級の
高山に行った時は、飛行機で一気に
上がりましたが、さほどの高山病にも
なりませんでした。
今回は一歩一歩の登山でもあり、
さすがに息が切れ、酸素濃度の減少で
多少の頭痛に見舞われましたが
周りの景色と多くの登山者の姿に
救われました。
こんな高山の中で
植物たちは逞しく
健気な美しさを見せてくれます。
噴火後、すぐに空気と混ざり
軽石のようにゴツゴツした形となった石と
地下に長年堆積して滑らかな岩肌に形成された石。
博識な従弟が解説してくれました。
7時間かけて、山頂に到着。
午後3時時点で気温26度。
3776m、さすが日本一の御山です。
最後は息も絶え絶えに登り着きました。
富士山に鎮守される木花咲耶姫に
ご神域への許可を頂いた心持です。
登山中、下界に富士五湖の一つ、山中湖が見えました。
以前、湖畔のカフェに立ち寄り、一服しながら
見上げた時の雄大な富士山を思い出しました。
それが富士山から見下ろすと、
手のひらほどもない山中湖に、
砂粒より小さく見えない家々が点在する訳です。
その小さな家の中で私たちは日々を暮らし、
ああでもない、こうでもないと喜怒哀楽を
繰り返して百年に満たない一生を終えるのです。
創生から数えると
10万年を超える富士山の生命から見れば、
なんと短く、はかない生命を
私たちは生きていることか、と感じた次第です。
帰りは3時間かけて下山、
バスで駐車場まで移動した時は
午後の8時を過ぎていました。
近くの温泉で汗を流し、夕飯後
従弟たちは4時間かけて茨城へ帰宅し、
私は2時間かけて身延の道場へ戻りました。
ハードな日程でしたが、
天候にも恵まれ、茨城の従弟たちと
久しぶりに楽しい夏休みとなりました。