お坊さんの独り言

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よくよくのごじゃっぺ

茨城県稲敷市を移動中に

通りがかった古刹のお寺。

雰囲気があったのでお参りさせて

頂きました。

 

天台宗逢善寺

善い出逢いのお寺!

名前にも魅かれました

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開創1200年!

天皇勅願寺

関東八檀林(学問所)の一つだそうです。

千手観音がご本尊で、

観音堂としては県内最大の

大きさで、彫り物も

目を見張るほど見事でした。

 

凍えるような本堂の中では

信徒のお婆ちゃん達が

鏡割りの供え餅を詰めていました。

毎月17日が観音講

先ほど護摩法要が終ったばかりとか。

 

共に作業をしている

ジャンパー姿の若い女性に

ご挨拶したら、

尼僧さんで、このお寺の

ご住職さんでした。

 

ご住職とお婆ちゃんたちとの

会話を耳にしながら、

心が和む想いがしました。

お寺の行事を通して、

地域の安全弁が働いているのです。

 

そして私が心惹かれたのは

信徒さん達が話すバリバリの茨城弁!

思わず顔がゆるみます。

 

タイトルの「ごじゃっぺ」

意味が分かる人は相当の茨城通です。

いい加減、馬鹿者、という意味です。

関西弁の「アホちゃうか」に似た、

愛嬌を含んだ否定語です。

よくよくのごじゃっぺ、は

とんでもないデタラメ、無責任、といったところです。

 

疲れることを

「こわい」といいます。

うちの祖父母も農作業の後、

「あー、こわい、こわい」

と言ってました。

 

だらしないことを「でれすけ」

満腹のことを「はらくっちい」

英語は話せなくても

方言は胸を張って話せる

バイリンガルです。

 

日本の底力というのは

こういう地域に根ざした

あらゆる文化に

支えられているのだと

つくづく思います。

 

帰り際、住職さんから

鏡餅のお下がりを頂戴して

帰路に着きました。