お坊さんの独り言

活動詳細はHP「妙法庵」で検索ください

腎臓病を癒す瞑想

日本における腎臓病患者数は、

1300万人以上、
8人に1人という高い割合です。
腎機能が低下すると、人工透析に入りますが
透析は患者さんにとって心身ともに

負担が大きい治療です。
また、透析にかかる医療費も
莫大な額にのぼることは周知の通りです。

 

茨城県取手市でクリニックの院長を勤める
椎貝先生は透析回避を目指して、
あらゆる治療法を取り入れ、
その治療成績と、患者さん本位の対応は
絶大な信頼を集め、全国から多くの患者さんが
受診にみえます。
長年の取り組みで、透析に入らない患者さんも
増えているそうです。
椎貝クリニックのHPはこちら

 CKD(慢性腎臓病)外来の椎貝クリニック

 

厚労省は新たな補完治療と
医療費削減に向けて、

代替医療に取り組んでいます。
先生も保存療法の一環として、

瞑想の効果に注目し、治療に取り入れて、

臨床データを蓄積しています。

病院スタッフの指導の元、
現在も300人ほどの患者さんが
瞑想に励んでおられるそうです。

f:id:myohouan:20171023213812j:plain

 

私の父も患者として
お世話になっているご縁で
昨年より声をかけていただき、
患者さん向けの全国大会で
瞑想の実演をさせていただいてます。
医療の現場に、瞑想という仏教の根幹が
活かせることは、とても喜ばしいことです。

f:id:myohouan:20171023213553j:plain

 

昨年同様、腎疾患の分野で著名な
3人のお医者さんによる
講演の後、「病を癒す瞑想」と題して
30分ほど実演を交えたお話をしました。

お医者さんの講演の中で興味深いデータがありました。

f:id:myohouan:20171023213658j:plain


瞑想を行っている腎疾患の僧侶は、
同じ病状の一般人と比べて、
クレアチニンという数値が安定しています。
これは30年以上前の臨床データですが、
瞑想の効能を医学の分野で取り上げた
貴重なデータで、国際的に評価の高い
医学誌に掲載されたそうです。

 

腎機能は数値化できるので
瞑想による腎機能の変化を、科学的に
立証しやすい分野だそうです。

 

仏道修行の具体的内容は、
心身を健やかに調えるものばかりです。
この叡智を僧侶やお寺の中だけに
閉じ込めておくのは勿体無い、
もっと世間の人々に広く提供したい、
と願い活動してきた私には、このような
機会は坊さん冥利に尽きるものです。

 

f:id:myohouan:20171023213938j:plain

病院は生老病死の現場、
医療関係者は、そのエキスパートです
お寺は、死だけの現場?
お坊さんは、死のエキスパート?
だけであってはならないはずで、
私自身、これからも研鑽を積んで
ゆかねばと襟を正す想いでおります。