日本における腎臓病患者数は、
1300万人以上、
8人に1人という高い割合です。
腎機能が低下すると、人工透析に入りますが
透析は患者さんにとって心身ともに
負担が大きい治療です。
また、透析にかかる医療費も
莫大な額にのぼることは周知の通りです。
茨城県取手市でクリニックの院長を勤める
椎貝先生は透析回避を目指して、
あらゆる治療法を取り入れ、
その治療成績と、患者さん本位の対応は
絶大な信頼を集め、全国から多くの患者さんが
受診にみえます。
長年の取り組みで、透析に入らない患者さんも
増えているそうです。
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厚労省は新たな補完治療と
医療費削減に向けて、
代替医療に取り組んでいます。
先生も保存療法の一環として、
瞑想の効果に注目し、治療に取り入れて、
臨床データを蓄積しています。
病院スタッフの指導の元、
現在も300人ほどの患者さんが
瞑想に励んでおられるそうです。
私の父も患者として
お世話になっているご縁で
昨年より声をかけていただき、
患者さん向けの全国大会で
瞑想の実演をさせていただいてます。
医療の現場に、瞑想という仏教の根幹が
活かせることは、とても喜ばしいことです。
昨年同様、腎疾患の分野で著名な
3人のお医者さんによる
講演の後、「病を癒す瞑想」と題して
30分ほど実演を交えたお話をしました。
お医者さんの講演の中で興味深いデータがありました。
瞑想を行っている腎疾患の僧侶は、
同じ病状の一般人と比べて、
クレアチニンという数値が安定しています。
これは30年以上前の臨床データですが、
瞑想の効能を医学の分野で取り上げた
貴重なデータで、国際的に評価の高い
医学誌に掲載されたそうです。
腎機能は数値化できるので
瞑想による腎機能の変化を、科学的に
立証しやすい分野だそうです。
仏道修行の具体的内容は、
心身を健やかに調えるものばかりです。
この叡智を僧侶やお寺の中だけに
閉じ込めておくのは勿体無い、
もっと世間の人々に広く提供したい、
と願い活動してきた私には、このような
機会は坊さん冥利に尽きるものです。
病院は生老病死の現場、
医療関係者は、そのエキスパートです
お寺は、死だけの現場?
お坊さんは、死のエキスパート?
だけであってはならないはずで、
私自身、これからも研鑽を積んで
ゆかねばと襟を正す想いでおります。