お坊さんの独り言

活動詳細はHP「妙法庵」で検索ください

摘み草講座

最近、野草の勉強を始めています。

昔のお坊さんは、野草や薬草の知識があり

お寺や旅先で庶民に処方したり

識別法を教えて救済の一助としていました。

 

私は田舎育ちなのに、野草の名前一つ知らない。

大自然の足元について何も知らない事に

今更ながら愕然として、良き学び場を

探していました。

 

そんな中で出会ったのが

甲州市で摘み草活動を展開されている

鶴岡さんの講座。

詳細は、下記のブログをご覧下さい。

 

過日、2回目を受講しました。

会場前は広々としたブドウ畑と

雄大な富士山です。

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会場がある玉宮地区は

その名の通り、玉石の産地で後方には水晶山が聳えます。

庭を穿り返すと水晶の原石が出るそうです!

これですよ、と見せてくれました。

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目の前の畑を掘ると

縄文土器も出土したそうです。

古代からの神聖な磁場と、

風水的にも地形に恵まれた里山

摘み草の学びが出来る喜びを

感じました。

 

自家採取・焙煎した摘み草の

お茶を頂きながらのお勉強です。

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今回は2種類のブレンドティー、

カラスノエンドウは、ふだん雑草として

刈り込んでしまう草ですが、

とてもまろやかで優しい味がしました。

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現在、私たちが食べている

野菜のほとんどは明治以降、

西洋から入ってきた

植物だそうです。

 

ということは、

明治以前の日本人は、

野草や山菜を食して

命を繋いできたということになります。

毒草との見分け方も承知し、

その調理法も熟知していたはずです。

時には薬草としても活用していたでしょう。

 

「野草を自分の為に

 あつらえることが薬になる」

鶴岡さんの言葉です。

 

一輪の草花にも

無限の宇宙がつまっている。

摘み草を通して

大きな学びと気づきが

ありそうです。

 

臘八お断食唱題修行

今年もおかげさまで

お断食のご修行が

終わりました。

 

2キロほど痩せ、

体力も落ちていますが

外界の様々な風景が

普段と違ってみえる

意識の新鮮さを

感じています。

 

12月8日は

お釈迦さまが悟りを開いた日と

されています。

その8日までの約一週間、

例えば禅宗などでは

臘八接心と名付けて

睡眠も削り座禅を

組み続けるご修行を勤めます。

 

日本山妙法寺では

お断食をして太鼓を打ち、

お題目を唱え続けるご修行を

勤めます。

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私もご縁があって

約10年ほど、この時期に

ご修行させていただいております。

今年も朝5時から夜7時まで

太鼓を打ち、お題目を唱え

続けました。

堂内が寒いので

帽子をかぶり、ひざ掛けをして

勤めます。

 

1日から3日までは

水も飲みません。

個人差はありますが、

私はいつも3日目から

胃液がこみ上げ、頭痛がします。

寝る時も心臓の鼓動が感じられます。

お断食をすると、体の悪い部分が

如実に現れ出るといいます。

 

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毎朝、ご来光を拝みます。

冷え切った外気の中、

道場正面の山並みから

輝き出る太陽光の美しさは

衰えた心身に鋭気を与えてくれます。

 

4日目朝のお勤め後、

ようやく水が飲めます。

水を飲みこみ

内臓に染入る瞬間、

この感覚ばかりは

体験しないと分かりません。

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水の後は、

梅湯を丼に八杯ほど飲み干し

腸内を洗い流します。

強制的に下して宿便を出すのです。

ここまでは気が抜けない行いです。

 

下し切って排泄すると、

全身の細胞が生まれ変わったような

爽快感を感じます。

心なしかお肌もスベスベします。

 

その後は、生野菜やフルーツ、

夕飯に芋やそば粉などを食べて

お腹を整えます。

翌日から5,6日と

再び断食をして7日に

同じ排泄を行います。

 

日本山の御上人様の中には

8日まで休みなく

ぶっ続けでお断食をされる方も

おられるそうです。

 

8日の朝、お釈迦さま成道会を

お祝いする法要を行い、

今年も無事満行となりました。

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このご修行は

お断食がメインではなく、

食事の時間を割いてまでも

お題目をひたすら唱え続ける

ことに意義があります。

 

とはいえ、毎年のことながら

未熟な私は睡魔と寒さと

空腹に疲労困憊し、

お題目の声も途切れ、

なかな集中状態には入れません。

 

お題目とは一体

何なのか?

なぜ、こんなに唱え続けねば

ならないのか?

 

お題目に命を捧げた

日蓮聖人様とは

いったい何者なのか?

お題目が世界を救うとは

本当なのか?

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知識や教学で学んだことではなく、

わが肉体を追い詰めた状態で

お題目と向き合う。

この過程にこそ、意味があります。

 

この貴重な8日間を

共に苦しみ、導いて下さった

道場主の御上人様が

時折、発せられる一言一句に

今回も大きな学びがありました。

 

口先ではない、魂から発せられる言葉には

人生哲学を超えた、信仰の大安心があります。

これをわが身に消化し、

ご縁のある皆様に伝えていきたいです。

 

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道場下界の畑では、

お百姓さんがラジオを流しながら

気持ちよさそうに

畑を耕しておりました。

 

澄んだ空気を

身体いっぱい吸い込み

感謝感謝で下山しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

追記です

年末ご多忙の中、

まことに恐縮ですが

久遠道場の大掃除を

お手伝いしていただける方が

いましたら、希望日時をお知らせ下さい。

仏具の掃除など細かい作業も

あるため、一人でもお手があると

助かります。

当日のお昼ご飯は用意しますので

ご奉仕の志ある方、

ご連絡をお待ちしております。合掌

 

お知らせ

12月1日~8日まで

ご修行に入るので、

お問い合わせ等の返信が

できません。

日本山妙法寺青梅道場にて

恒例のお断食唱題修行に

行って参ります。

ご連絡等は8日以降に

お願いいたします。合掌

甲斐市・月例法話会

妙法庵から6時間の距離を移動し、

山梨県甲斐市の法話会へ。

毎月最終月曜に開催中の

和やかな集いです。

 

午前中に有志で

市川三郷町の御仏舎利塔

参拝しました。

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正面には富士山も拝める

絶景の場所です。

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山梨県内には甲府市小菅村にも

仏舎利塔があり、人々の信仰心と

お釈迦様のご加護に恵まれた土地柄だと

思いました。

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法話会の方々と境内でパチリ。

甲斐市のヨガスタジオを

法話会の会場として快く提供くださる

オーナーさんと、

甲斐市カワサキバイクの店長を勤める

ご夫妻、

皆さんお題目が大好きな方々です。

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  午後の法話会では、皆さんで

  お太鼓を叩いて唱題修行。

  法を説く所には、

  仏様が姿を変えて人々を遣わす、

  とお経文に説かれてありますが

  この会に集う方々はまさに

  変化の人だと感じています。 

  いずこの集いもそうですが、

  集まってくださる皆さんのお陰で

  初めて仏法に命が吹き込まれます。

 

  本年最後は、来月のクリスマスです。

  山梨県内の方は、どうぞお気軽に

  お越し下さい。

  

  

 

  

 

高萩市・妙法庵お会式法要

本年最後の妙法庵お経の会は

日蓮聖人様のご命日法要・お会式を

お勤めしました。

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前日は叔父の法事で

遠方から叔父叔母も参集していた為、

賑やかな法要となりました。

 

「強敵こそ、我が身を

 成長させてくれる善き導き手」

という日蓮聖人のお言葉を引用させて

頂いてお話をしました。

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数年ぶりにお会いした叔父叔母と

隣町・日立市にある国民宿舎鵜の岬へ宿泊。

ここは利用率日本一の国民宿舎

なかなか予約が取れない宿で有名です。

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海鵜の生息地でもあり、

1千余年の歴史を刻む

岐阜県長良川鵜飼など

全国の鵜飼観光地へ

この地の鵜を送っているそうです。

ウミガメの産卵地でもあり

白砂青松日本百選の地に指定されています。

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お会式が終ると

いよいよ年末です。

来年度の妙法庵信行会は

1月下旬に新年祝祷会を行いますので

どうぞご参詣ください。 

仏教聖典

他県をまたいで

移動が多い日常を送っています。

 

宿に泊まっても

朝晩の読経と筋トレは

毎日のルーチンとして

欠かさないよう心がけています。

ちょっとでも怠けると、

筋力は落ちていくし、

読経の声もしぼんでいくからです。

 

周りの宿泊客に迷惑にならないよう

静かに唱えますが、気持ちが乗ると

つい声量が高くなります。

隣室の「おやっ?」という反応に

慌てて小さくしてみたり、

楽しんでいます。

 

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外出時に持ち歩く

釈尊像を供え、宿の備品である

仏教聖典を唱えます。

ちょっとしたホテルには

仏教聖典と聖書が備えてあります。

 

短いフレーズで

真理の言葉に触れられるので

とても読み易いものです。

 

今朝の見開きにあった言葉、

「道を行くには、おのれにひとしい人、

 またはまさった人と行くがよい。

 愚かな人とならば、ひとり行く方が

 まさっている。

 猛獣は恐れなくとも、悪友は恐れなくては

 ならない。猛獣は、ただ身を破るにすぎないが

 悪友は心を破るからである。」