身延山のお隣、静岡県との県境にある南部町。
JR内船駅最寄りの内船寺は、日蓮聖人のご信者・
四条金吾夫妻の館跡で、墓所が祀られている古刹です。
その内船寺本堂にて、貴重な講演会が行われました。
佐々井上人はインド仏教徒の頂点に立つ日本人僧侶です。
最下層カーストとして社会的に虐げられてきた
一億ともいわれる人々を仏教徒に改宗させ、
大いなる安心を与えると共に、
数々の仏教遺跡を復興してきました。
数年前、フジテレビ深夜番組「ザ・ノンフィクション」で
タイトル『男一代菩薩道』として放映され、
大反響を呼び、日本でも佐々井上人の名前が
一気に知れ渡りました。
番組はyou tubeに動画が上がっています。
山際素男著『破天』のタイトルで出版もされています。
私もこの深夜番組で初めて知り、
何度も繰り返し録画を観ていたので
楽しみにお伺いしました。
開会に先立ち、佐々井上人と共に
みんなで読経と唱題。
100人以上の参加者、他県からも
お起こしの方もいました。
番組を取材構成された事務局の男性が
司会進行を務め、佐々井上人が
お話を始めました。
齢80を超えておられますが
眼光鋭く、吠えるような
気合いの入ったお声に
身が引き締まりました。
オーラというのか、
やはり全身から醸し出す
雰囲気が違いました。
お話の後は、
参加者から人生相談コーナー。
その後、佐々井上人の活動に
共鳴し、紙芝居を通して平和活動を
されておられる県内在住の女性のお話、
その教え子である子供たちから
上人へ記念の垂れ幕が贈られました。
最後は元アナウンサーの男性による
世界平和を祈る詩の朗読が行われ、
住職の奥様が吹くハーモニカに合わせて
「ふるさと」をみんなで斉唱しました。
「ふるさと」の歌詞について、
アナウンサーの方が
心に沁みる解説を
して下さいました。
「晩年、人はなぜ
ふるさとに帰るのか?
それは、亡くなった両親・家族・親族
友達・地域の方々が
そこに待っていてくれるからです」
そこには宗教や思想や文化の違い、
平和への理屈もいらないのです。
亡き人が待っていてくれる、
それだけで人は優しく平和な心に
なれるのではないでしょうか?
客殿では、お檀家さんや有志の方による
真心こもった手作りのお昼ご飯が
ところ狭しと沢山並べられ、
大家族親族のように美味しく楽しく頂戴しました。
本当に感動的で
素晴らしい集いでした。
佐々井上人のお話しや飾らないお人柄に
本物の姿を感じました。
また、このような企画をされたご住職夫妻の
熱意とお寺を広く開放する姿勢は
お寺本来の鑑だと思います。
「いいお話しを聴いた、
で終わりにすることなく、
(祈り)でなくて(祈る)と
自主性を持つことで
皆さんが自宅に帰っても
平和について実践して
いくお力添えになれれば」
そのような旨をお寺側から
お聞きし、改めて見識の高さに
頭を垂れた次第です。
この後、佐々井上人は
東京でも各所で講演会を行う予定です。
詳細は「南天会」で検索ください。