お坊さんの独り言

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マコモの効力

妙法庵の田んぼでは

水質浄化作用のあるマコモ

植えています。

2メートルほど背丈が伸びる

イネ科の植物です。

 

古来より「神が宿る草」として、神社等の神事で

用いられてきました。

しめ縄の多くは稲わらで作りますが、

出雲大社本殿のしめ縄は真菰(マコモ)で

作るそうです。

お釈迦様が治療のために病人を寝かせた

ムシロは、マコモを編んだものだったという

説話もあるくらい薬効が高いのでしょう。

 

お盆供え物の下に敷く

茣蓙もマコモですね。

 

マコモについて調べてみたら

麻と同じくらい興味深い事が

多々ありました。

縄文時代の遺跡からマコモの種子が検出されたことから、

縄文人の食糧だったという説や、

万葉集には旅先での即席枕としてマコモの名が出ているとか、

お歯黒、眉墨、漆器の顔料などに使われていたとか、

有用性の植物だったのですね。

 

中国で書かれた薬草書『本草綱目』にも

毒消しの薬効が説かれ、

現代の研究でも

神経細胞調節作用や抗酸化作用、

骨粗しょう症予防、肝癌や大腸がんのリスクを

低下させる効果が報告されているそうです。

脳の松果体を活性させ、血液の浄化も高めるので

まさにスーパーフードです!

 
稲刈り後、畔脇に残った
マコモを収穫しました。
外皮をむくと
芯にはタケノコのような
マコモダケが現われます。

株元からほんの少しだけ
白い部分を頂きます。

 

マコモダケはクセがほとんどなく、

柔らかい筍のような歯ざわりで生でも食べられます。

中国料理ではよく使われている食材の1つです。

旬のマイタケと一緒に

炊き込みご飯にしてみました。

とても美味しかったです!

葉は蔭干しして

お茶にしたり、入浴剤にしたり、

部屋に吊せば空気を浄化してくれる

万能薬です。

わずかではありますが

各地で休耕田や荒れ地を利用した

マコモの栽培がなされています。

古来から重宝される植物を

もっと知って

活用していただきたいと

切に願います。