お坊さんの独り言

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お釈迦様のお誕生を迎えて

日本では4月8日を

お釈迦様のお誕生日として

花まつり」と称した法要を営んでいます。

今年は何回目のお誕生日になるのでしょうか?

所説ありますが、仏教国・タイの佛暦に倣って

いえば、2644回目となります。

西暦を使う日本にも皇紀があり、

お国によって暦も変わっているのですね。

お釈迦様の佛暦については

下記をご参照ください。

仏滅紀元 - Wikipedia

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身延の道場でも

お誕生仏の周りをお花で囲み、

お祝いの法要を営みました。

その後、身延山久遠寺様で行われた

花まつり大法要に初めて参拝しました。

大勢の僧侶による読経と雅楽の演奏、

終了後のご法話など荘厳な大法要でした。

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外の花御堂では

お誕生仏に甘茶をかける光景。

クリスマスに比べると、

地味で庶民的な行事ですが、

このスタイルが良い意味で

日本人にフィットする気がします。

 

コロナ禍の中、多くの参拝者が訪れ

真摯に手を合わせていました。

その後ろ姿に、昨今の逼迫した

日常生活から「ほんとうの救い」を求める

声なき声を見た思いがします。

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お釈迦様の花まつり

仏教宗派を問わない事もあり、

誰もが気兼ねなく参加できる法要です。

信仰の有無を問わずとも、

春の風物詩として庶民に親しまれてきた

歴史もあります。

 

柄杓を手に取り、甘茶をかけて

お祝いできるという「参加型」行事も

受け入れやすい要因といえるでしょう。

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身延山の正面、鷹取山には

うぐいすの声が響き、

山内を流れる身延川では

清流に生息するという

かじかカエルの合唱が

春を謳歌していました。

何気ない日常風景ですが

平和な世の中であってこそ、です。

 

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最後にお釈迦さまの言葉をお伝えします。

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能力(ちから)あり、

まっすぐ  正しく 言葉やさしく

柔和で 思い上がりのないものであるように

足ることを知り 質素で 

雑務少なく 簡素に暮らし

清らかで 聡明で 高ぶらず むさぼらず

すべての生きものたち 幸せであれ

 

母親がひとり子を 命をかけて守るように

そのように一切の生きものたちを 慈しめ

立ちつつも 歩みつつも 座っていても 横になっても

眠らないでいる限り この心を しっかり保て

すべての生きものたち 幸せであれ