生きることは
罪つくりなこと。
身延・久遠道場の軒下に
スズメバチの巣を発見しました。
巣を撤去しても、4羽の蜂が
しぶとく巣の周りをウロウロ。
私含め、来訪者にも危険なので、
知人の養蜂家さんにアドバイスを受け、
バズーカ噴霧器で駆除。
恐ろしいくらいの殺傷力でした。
これで、ひと安心とはいえ
猛毒でバタバタ落ちてくる蜂を見ると
なんとも後味悪い殺生に
苛まれます。
ご宝前に線香を立て、せめてもの供養に
手を合わせました。
養蜂家さんの話では、
蜜蜂を襲撃に来るスズメバチを
何羽も駆除するのだとか。
とても大きいスズメバチは、
さすがに恐怖を感じるとの事で、
採蜜も命がけなんですね。
私も少しだけお手伝いの経験上、
養蜂は想像以上の重労働と危険が
伴うのです。
これは命を成り立たせる
農作業全てに言えることで
それは殺生を避けられない事実でもある。
草刈すれば、蛙や蛇を切断して
しまうこともあるし、
苗の間引きだって命を断つこと。
ロハスとか、自然との共生とか
口先だけの生やさしい話ではない。
坊さんが当たり前に唱える
『罪障消滅』とは、因縁めいた話でなく
毎日、命を奪って生きざるを得ない
この恐ろしい現実を直視せよ、
との宣言でもあります。
スズメバチの命と引き換えに
考えさせられたことを記しました。