お坊さんの独り言

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お祓いと供養の意義

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家の中で不穏な気を感じる、

幽霊が出る、

そんな依頼があって

お伺いすることがあります。

 

そのようなお宅に共通しているのは

毎日の換気をしていないこと。

朝起きても、窓を開けないという

ご家庭が結構あります。

 

私は毎朝、全部の窓を開けて

早朝の新鮮な空気を入れ替えています。

そして、トイレ掃除、玄関の掃き掃除をします。

靴底に着いてきた外からの邪気を

掃き出す意味もあります。

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家を清潔に保つ、

朝の新鮮な空気を吸って健康を維持する、

このような当たり前の生活習慣が

家の気を改善する第一条件です、

とお伝えしています。

 

そして、儀式に当たって

お祓いと同時に必要なのは

ご供養すること。

邪気に対して「あっち行け!」と

追い祓っても、行き場のないモノは

また戻ってきます。

 

だから、邪気の満たされない何かを

供養によって満たしてあげて、

納得して昇華して鎮まって頂くことが

肝要なのです。

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霊が見える、感じる、

というのは電磁波のようなもので

あって当たり前のこと。

日常に支障をきたすほど気になる人は

意識を向け過ぎないこと、

霊と周波数を合わせないこと、と

注意喚起しています。

 

いじめも似たような構造です。

いじめっ子に怯え、過剰に相手を意識すると

相手の「いじめてやろう」という周波数に合致して、

余計に攻撃されるものです。

 

いじめっ子の存在を抹消することは出来ないのだから

いじめるような低能・低周波の感情には合わせず

スルーする心の強さも必要なのです。

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その上で、いじめっ子が弱いモノいじめを

しなければならないほど満たされない寂しさに

SOSを発しているのなら、相手に寄り添ってあげる優しさも、

それが生きた供養でしょう。

これは私の経験上から言えることです。

 

仏教の基本は自立です。

お坊さんの役目は、お祓いや供養の儀式で

依頼者を「依存」させるのではなく、

安心を与えた後は、「自立」を促す教えを説くことです。

常識的に自分の頭でモノを考え、

自分の足で立って歩くように導くことです。

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そして、仏様や神様といった

自我を超えた大いなる存在に

護られ導かれているから

有難くも自立が出来ること。

我が命を今日まで継いでくれた

多くのご先祖様のお陰と

感謝を知ることだと思うのです。

今回は長々と語ってしまいました。