お坊さんの独り言

活動詳細はHP「妙法庵」で検索ください

妙法寺あじさい参拝

今月の山梨法話会は

富士川町の古刹・妙法寺参拝と

あじさい鑑賞を行いました。

妙法寺は開創1300年の

歴史を誇る日蓮宗の本山です。

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あじさいも見ごろをむかえ、

多くの参詣者で賑わっていました。

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大本堂で参加者の方々と

お経を唱え、お題目を唱和させて

いただきました。

広い堂内に読経の声が響き渡り、

とても気持ち良かったです。

 

読経中、後方入り口にある

賽銭箱へ次々とお賽銭が入る

音が聞こえてきました。

参詣者の気分として

本堂からお経が聴こえていると

お賽銭を上げたくなるのかもしれませんね。

 

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妙法寺里山

柚子の産地としても有名で、

参道には加工品の直売所もあります。

 

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昼食は、ゆずの皮を練り込んだ

柚子うどんを頂きました。

ほんのり香りがよくて、

薬味の柚子からしも絶品でした。

他にも柚子ソフトクリーム、柚子サイダー、柚子ワインなど

様々な加工品があります。

地域の特産物を活かし

里山の魅力を発信し続ける

このような活動は、他市町村でも

大いに参考となることでしょう。

 

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広大な境内と数々の伽藍が

建ち並びますが、このお寺は

檀家さんが無いそうです。

戦後の本山末寺解消で

収入源が無くなり、

現在の住職さんが

自坊からの持ち出しで

お寺を維持運営しているそうです。

 

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天井には、住職さんが

入山する際に乗る輿がありました。

このように格式と大伽藍はあっても、

維持運営費に困窮する本山が

全国各地にあるのが現状です。

 

諸行無常」・・・

すべては移ろい行き、

形あるものは、やがて崩れ行くのが

仏教のテーマですから、

寺院といえども永遠に

存続することはないし、

むしろお寺や僧侶は

現状を維持するのではなく、

無常を率先して体現していかねば

ならない存在でしょう。

 

それでも出来得るかぎり伝統を守り続け

広く人々のために、祈りと安らぎの場として

お寺を維持運営していこうと

皆さん奮闘されているのも現実です。

 

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妙法寺は、お寺の方々と

地域の方々による努力と誠意、

丹精込めた維持運営が感じられる場所です。

あじさい祭りは、今月30日まで開催中です。

どうぞ、足をお運びください。