お坊さんの独り言

活動詳細はHP「妙法庵」で検索ください

そして、今日も野良仕事

空いた一日を使って

今日も野草採取のお手伝いでした。

都留市の畑へ遠征して

カキドオシとヨモギの採取です。

 

f:id:myohouan:20180511190618j:plain

畑の向こうにそびえる富嶽百景

富士山の澄んだ伏流水が

用水路を滔々と流れています。

 

f:id:myohouan:20180511190922j:plain

 

鶴岡さんのご友人の畑。

お独りで幾種類もの野菜を育て

地域に卸し、自活されているそうです。

山梨の農業女子力はレベル高し!です。

畑の向こうには、単線の富士急行

のどかに汽笛を鳴らしながら走っていました。

 

f:id:myohouan:20180511191420j:plain

カキドオシを

ひたすら採取、

私のような、ド素人でも

目が慣れてくると

すぐ見つけることが出来て

面白いように採取できます。

ただし、背中や腰が張ってきて

楽な作業ではありません。

f:id:myohouan:20180511191759j:plain

 

立ち上がって俯瞰して見たり、

かがんで地面を見たり、

両方の視点で見ないと

摘み草は見つけることが出来ません。

 

物事や人間を見る目も

同じことだな、と

採取しながら思いました。

物言わぬ野草の

けなげな姿そのものが

法を説いてくれますね。

 

f:id:myohouan:20180511192602j:plain

お昼は、長靴・野良着のまま

歩いてすぐのうどん屋さんへ。

いわずと知れた

郡内地方名物

吉田のうどんです。

鶴岡さんおススメ店だけあって

コシがあり、お出汁も美味しい

うどんでした。

 

f:id:myohouan:20180511192957j:plain

大量のカキドオシ。

これをお茶にします。

血糖値を下げる薬効があるとか。

他にもヨモギや踊子草を採取、

知らなければ雑草として

刈り捨ててしまう草ですが、

学び知ることで、雑草畑が

豊かな宝の山に見えてきます。

 

f:id:myohouan:20180511195205j:plain

もちろん、摘み草の中には

毒草も交じっています。

イラクサ、この葉っぱに

触れると服の上からでも、

チクリと痛みが走ります。

蕁麻疹のようになる場合もあるとか。

結構痛かったのですが、

シギシの葉を擦り付けると

和らぐと聞いて、すぐ実行。

事なきを得ましたが、

こういう知識も必要ですね。

 

現代農業は商品作物を

優先するあまり、これら

薬効や栄養がある摘み草を

雑草として刈り捨てていますが、

なんだか本末転倒というか、

勿体ない気がしてしまいます。

 

日本人が野菜を常食し始めたのは

明治時代になってから。

それまでは野草や山菜を

食べて生きてきました。

 

季節外れの野菜を食べたり、

遠く外国から運んだ野菜を

食べるよりも、もっと身近で

足元にある摘み草を食してみたら

どうでしょうか?

将来、食糧難になった時、

食べられる野草の知識くらいは

身に付けておいたほうが良いとも思います。

 

f:id:myohouan:20180511194319j:plain

お茶っこ休憩の時間。

自然の中で汗を流した後の

一服は至福のひとときです。

夕方まで作業を行い、

清々しい大自然の学びを終えました。