お坊さんの独り言

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寒水と野草

毎年の大寒には、

水のきれいな場所で

寒水を頂いてます。

今年は北杜市の大滝湧水へ

清水を汲みに行きました。

 

あふれるほど豊富な水量が

大滝神社の境内から湧いています。

真っ暗な早朝、神前にて

ご挨拶の読経を行ってから、

決まった時刻に

法華経のある要文を

繰り返し唱えながら

清水を汲みました。

 

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惚れ惚れするほど

キラキラな聖水です。

寒水は純度が高く、

紅を溶かして御守りの

護符を書いたりします。

有り難く頂戴した寒水は

ご宝前に供え、十分お経をあげてから

ご縁の方々に差し上げています。

 

大寒の前日は、

摘み草のお店「つちころび」さんにて、

野草のお手伝い。

 

春の七草の一つ、

ナズナ(ペンペン草)のお茶。

カルシウムや鉄分が多く、解毒作用や

むくみに効果があります。

アブラナ科なので、

切り干し大根のような

風味があり、美味しいですよ。

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陰干しの後に焙煎します。

焙煎すると、ナズナの種が

膨らんで味も美味しくなるそう。

茶葉の緑色を保つにもコツがあるようです。

 

全てが手作業、

手間暇かけて丁寧に

摘み草の命が

最大限生きているお茶です。

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草花のことを学ぶと

地面を見る目が変わります。

寒中にも、着実に春の芽生えがあり

草花の逞しさと、生命の神秘を感じます。

大地は生きた経典ですね。