例えばの話。
深夜に大地震が起きて
パジャマ姿のまま逃げ出し、
夜が明けて周りを見ると
全てが壊滅状態。
そこでは
総理大臣も
一般庶民も
ホームレスも
着の身着のままで
呆然と立ち尽くす
独りの人間でしかない。
食べる物もなく
行く場所も無く
ましてお金で取引できる
状態さえ失ってしまった中では
これまでの常識さえ
全く通用しなくなる。
その時、
その人の真価が問われる。
問われるというより、
否応なしに
その人の魂のレベルが
如実にさらけ出される。
組織での立ち位置や
名誉や肩書き
社会的地位は
全てを失った状況では
全く役に立たないし、
利害関係だけで繋がっていた人は
さっさと離れていくかもしれない。
全てが裸一貫の状況になった時、
本当に助けあい支えあえる人、
たとえ誰も助けてくれなくとも
命の最後まで、
凛と独り立ち続ける事ができる
美しい魂をもった人間で
いられるかどうか。
そこに人の価値基準を
おいて生きていると
本当に尊いものがみえてくる。
そんなことを
頭の片隅に置いて
私は人を見ています。