お坊さんの独り言

活動詳細はHP「妙法庵」で検索ください

女子バレー部修行会

お彼岸明けの日、

県内の中学生と一日修行に

励みました。

2年前にも同じバレー部で

一日修行会を開催したところ

卒業する部員たちにとって

思い出に残る出来事だったらしく

今回、新メンバーで開催要望を

顧問の先生から頂いた次第です。

 

部員8名、顧問の先生2名、

父兄2名、計12名での修行会です。

 

前回同様、ご廟所参拝の後、

身延山頂・奥の院まで

お題目を唱えながら登山しました。f:id:myohouan:20180324213656j:plain

 

はじめて唱えるお題目に

何の抵抗もなく、大きな声で

元気よく唱和していました。

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途中の坊では

休憩をしながら

折々にお話をしました。

 

登山中の苦しさは

肉体が辛いのか、

心が辛いのか、内観してみること

杉木立を見ながら

大自然の偉大さについて、

声を出しながら登ると

肺活量も鍛えられること、

みんなが唱えるお題目を

山の諸霊が喜んでいること・・・

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部員の生徒達は目的意識をもって

修行会に来ているので、

みんな聞く耳も真剣です。

私も共に汗をかきながら

水が染み入るような純粋さをもった

生徒たちに語りかけました。

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山道の途中からは

かなりの残雪。

雪に足をとられながら

懸命に歩きます。

標高千メートルを超えるので

汗をかきつつも

冷気が身にしみてきました。

 

遅れがちな部員には

他の部員が背中を押してあげたり、

声をかけ合いながら

助け合って歩を進め、

みんな実に頑張りました。

ラストの数百メートルでは

更に気合をいれ、お題目を

叫びながら無事到着!。

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生徒も先生も父兄の方も

登りきった達成感で

顔が輝いていました。

その姿に私も感動です。

 

奥の院参拝後は

客殿をお借りして瞑想体験。

初めての瞑想でしたが、

彼女達なりの体験を味わったようです。

最後に感想を一人ずつ発表。

修行会の参加費は必要経費を除いて

全額、震災孤児の方たちへ寄付することを

伝えました。

お彼岸の時期に仏道修行をして

陰徳を積んだ貴重な体験は

必ず君達の幸せに繋がる、と話しました。

 

今回も彼女達のパワーと

ひたむきに努力する姿に

私自身、新鮮な感動を頂戴しました。

明日は早速、練習試合だそうです。

彼女たちの輝く未来を祈るばかりです!

 

 

 

おみくじ話と寂聴さん

寺社仏閣にお参りすると

おみくじを引いてみます。

その結果に振り回されることは

ないですが、一つの目安として

暮らしの参考にしています。

 

おみくじの考案者は

比叡山の元三大師だそうですね。

角大師として知られる験者さんです。

鬼に変身して魔を追い払ったとか。

一度見たら忘れられない

可愛らしい鬼姿の御札でも有名です。

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私にとって

引くたびに

納得する応えが出る

おみくじ場所があって、

大洗町・磯前神社のおみくじは

割と当たります。

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場所にも相性があって、

有名無名は関係なく

その人に合ったおみくじ場が

あるようですね。

 

ですが、

吉凶どちらが出ても

私の杖柱はお題目。

その信仰があるお陰で

どれだけ救われているか

計り知れません。

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瀬戸内寂聴さんが

言ってました。

「信仰は、あった方が

 楽に生きられるわよ」

 

寂聴さんの人気に対して

売僧だとか色々言う方も

おられます。

実は私もそう思っていました。

 

けれど、今から15年ほど前

岩手県浄法寺町にある

寂聴さんのお寺・天台寺での

青空説法を聴きに行った時、

思い違いを反省しました。

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これはその時の写真、

秋の大祭でしたが

数千人の参詣者で境内が埋まってました。

敷いたブルーシートに

座りきれなくて、

境内のあちこちに座り込む、

その自由さが魅力的でした。

 

遠方なので地元に前泊して

夜は民宿お手製の

どぶろくを頂き、

岩手の民謡を遅くまで

お聴きしました。

 

この地域は「浄法寺塗り」という

漆の特産地で昔は栄えたそうですが

今は本当に辺鄙な地域なのです。

 

地元の方が言ってました。

毎月の説法会のお陰で

多くの方が町に来た、

その為に道路が整備され、

地元民が民宿を開業し、

地域のお土産も買ってくれて

地域全体が復興した、と。

 

行政がお金を出すだけでない、

口だけの批判者が復興のふの字も

できないことを、

寂聴さんが力添えして成し遂げた。

本当に感服しました。

 

おみくじの話から

寂聴さんの復興話に

飛びました。

思いつくまま、

今日はこれまでに致します。

 

 

 

 

 

 

復興ぞうきん

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17日、妙法庵にて

春のお彼岸ご先祖供養と

東日本大震災慰霊供養を

行いました。

終了後に参詣の方々へお配りする

お供物は、例年通りの雑巾です。

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このような形での

支援もあることを知って

わずかな枚数ですが、

毎年購入させていただき

縁ある方々に配っております。

 

購入担当の方も覚えていて下さり

電話でのやりとりも嬉しい想いで、

同じ場所へ継続して支援していく

あり方を感じています。

 

ぞうきんには、

作成された方のお名前と被災された地域、

そして時にはメッセージも添えられており

お一人お一人の真心が伝わってきます。

 

何より使い勝手が

とても良くて、

雑巾と呼ぶには勿体無いくらいです。

詳細は下記をご覧ください。

 復興ぞうきん プロジェクト

 

お寺で配布する

お供物の一品として

こういった支援を利用して下さると

双方が有難いと思いますよ。

 

 

 

東日本大震災 慰霊行脚

震災以降、

3月11日には

茨城から福島まで慰霊の行脚をしています。

太鼓を叩きながらお題目を唱え

国道6号線を海岸沿いに北上します。

報道は少ないですが、茨城も地震津波

亡くなっており、行方不明の方もおられます。

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高萩市の隣町・北茨城市

甚大な被害を受けました。

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北茨城市は「赤い靴」「しゃぼん玉」などの

童謡で有名な野口雨情生誕の地でもあります。

その一帯も被害を受けました。

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二つ島という景勝の島があるのですが、

津波をかぶり草が剥げて、丸裸の岩肌に

なってしまいました。

7年かけて、わずかに緑が戻ってきました。

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大津漁港。

現在は元の風景に戻りましたが

震災のあった年、

中央に見える白い建物の

屋上に大きな漁船が乗っかっていました。

ありえない風景です。

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先ずは海岸へ降りて供養を行いました。

持参した卒塔婆と御神酒、お握りや饅頭を

海に捧げ、お題目をお唱えしました。

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北茨城市のトンネルを越えると

福島県いわき市

高萩から北茨城の漁港へ入ると

匂いが変わり、

北茨城から福島へ入ると

空気が変わるのが分かります。

感覚的なものですが、

たぶん地元民なら分かる感覚だと思います。

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勿来(なこそ)は、関所のあった歴史ある街。

勿来駅まで行脚して、

常磐線四ツ倉駅へ移動しました。

そこからタクシーで波立(はったち)海岸へ。

四ツ倉も津波で何十人も亡くなった街です。

 

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上記は昨年の波立海岸です。

防潮堤の護岸工事中でした。

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今年は完成しましたが

道路から海が見えなくなりました。

左のお寺は臨済宗・波立寺。

波立薬師として有名な古刹です。

津波地震

お寺も相当な損傷を受けたそうです。

 

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お寺の目前に聳え立つ弁天島

震災の年には、赤い欄干を渡って

島まで渡ることができました。

今は安全確保のため通行禁止です。

 

波しぶきをうけながら

奇岩に龍神様のお社が祀られており、

とても厳かな神域でした。

地域の漁師さんにとっても

信仰の砦なのでしょう。

 

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午後4時、近くの海岸へ降りて、

最後の供養。

海鳥が静かに舞っていました。

 

四ツ倉駅へ戻る中で

タクシーの運転手さんが

仰っていました。

四ツ倉は津波到来まで40分も

時間の余裕があったそうです。

最初の警報で避難したけど

その後、落ち着いたので

戸締りや火の元の確認で

2度目に戻った方々が

飲み込まれたそうです。

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その他、現地に足を運ばねば

分からない率直なお話を聞かせて

いただきました。

「聞き流して下さいね」と

云われたので、ここには書きません。

 

「しょうがねえべね」(仕方ないですよね)

地元の運転手さんと

同じ方言で言葉を交わし

心の距離を縮めました。

 

震災以来、毎年同じ道を歩き

同じ風景を見ていますが、

復興とは何を意味するのか?

歩きながら感じることが沢山あります。

理想やキレイごとではなく、

その地域で根を張り、暮らす方々に

本当に必要で、本当に心に添った

復興の形とは?、

そんな想いを繰り返しながら

祈り歩きました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ホシゾラのじかん・満月ヨガと再会と

 

 

3月2日満月の夜、

ヨガ教室に行ってきました。

ヨガの指導を受けるのは久しぶり、

自分を客観視する為にも

時にはこういう時間が必要ですね。

 

「ホシゾラのじかん」という

素敵なネーミングの教室です。

 

今回は、つぐら舎という古民家の会場で

アーサナと呼吸法、ペアになっての

マッサージを行いました。

満月の日は

エネルギーが高まり、

感情も開放されやすいので

座って瞑想するより、

アーサナで体を動かした方が

意に沿いやすいとのお話に納得。

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 「出来る、出来ないとジャッジしません」

 「そのままをただ受け入れましょう」

 と、何度も言葉に出てきました。

 仏教でも同じことをいいますね。

 

 ジャッジばかりの社会生活だからこそ、

 この一言がもたらす安堵感は大きい。

 人間のキャパを超えた社会で

 身を削って働く男性諸君にこそ、

 こういうヨガが必要では?

 と思いました。

 あと、ジャッジしがちな

 お坊さんにも(苦笑)

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主催者のなぎささんとは

4年ぶりの再会でした。

お互い手をとって、

出会いを喜びました。

私もそうであったように、

彼女も気にかけて

くれていたとの事。

 

つながる人とは

時間・距離を超えて

相まみえるものですね。

 

一人の人間として

尊重しあえる出会いは

奇跡そのもの、

これからもそんな人々と

繋がっていきたいと

思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真雑感

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3月に入りました。

少し気が早いですが、桜の写真でも。

山梨県北杜市実相寺境内の神代桜、昨年写したものです。

 

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11月頃、七面山のご来光。

神の霊山です。

 

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身延山日蓮聖人ご廟所。

空気感が違います。

 

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福島県会津磐梯山

空の広さ・青さが格別です。

 

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茨城県高萩市・花貫渓谷のつり橋。

新緑、紅葉の季節は画になります。

 

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茨城県牛久市・世界一高い牛久大仏

頭部までエレベーターで上がれます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「今日、私が無駄にすごした一日は

 昨日亡くなった人が

 どうしても生きたかった一日」

 

今日一日、

どんな景色を観て

どんな人と出会えたか、

有限を意識しながら

過ごしていきたいです。

 

 

 

 

 

 

月例・山梨法話会

毎月最終月曜日、

山梨県甲斐市のサロンにて

法話と読経の会を開催しています。

平日昼間という時間帯なので

主婦のご参加がメインとなる集いです。

 

それぞれに課題を抱えながら

生活を営む毎日の中で、

仏様の教えに触れ

少しでも肩の荷が軽くなるような

集いを心がけています。

今回は2名の方が初めて参加されました。

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今月はお釈迦様の涅槃月なので

涅槃図を掲げ、法華経とお題目を唱えました。

お経の後は、『仏教聖典』を輪読。

釈尊臨終説法の場面を

声に出して拝読して頂きました。

 

法話は「涅槃という生き方」。

涅槃は死んだ後の話?

ではなくて、

「絶対的な心の安心感」を意味します。

そこに基準を置きながら

人生の各場面で選択をしなさい、

という釈尊の金言を学びました。

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法話の後は、皆さんのお供え菓子で

お茶を楽しむ「もぐもぐタイム」。

上下関係なく、横のつながりを

大切にするので輪になって座ります。

穏やかで優しさがあふれる楽しい時間です。

 

受け身の法話会ではなく、

誰もが主体となって参加できる

雰囲気つくりを心がけています。

 

3月は春恒例の課外法話会。

身延山に参拝し、

しだれ桜を愛でたいと思います。

久遠道場で法話会も開催しますので

どうぞご参加ください。