お坊さんの独り言

活動詳細はHP「妙法庵」で検索ください

暑気祓い・ほうろく灸祈祷会

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今月の山梨法話会は

夏の恒例行事・ほうろく灸祈祷会でした。

素焼きのほうろく皿を頭にかぶり、

その上にモグサを焚いて、

頭頂にある百会のツボを刺激します。

そこに僧侶の加持祈祷を受け、

夏バテ予防・頭痛封じ・安眠を

引き寄せます。

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古来より、猛暑の盛り・土用丑の日に

行うと効果あり、と伝えられ

今年は土用の前日に執り行いました。

東洋医学と加持祈祷の叡智を

コラボした、大変人気のある行事です。

午前・午後の二回に分けて

開催しました。

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8月5日、第二の土用丑の日には

高萩市・妙法庵にて開催します。

8月18日には、

ひたちなか市・カフェ「然々」にて

開催します。

夏季限定の健康増進祈祷会、

茨城方面の方は

どうぞご参加ください。

 

修行会参加者の感想とブログ紹介

久遠道場・体験修行会に参加された方が、

ご自分のブログに感想を述べておられます。

参加者の視点で詳細に記しているので

これから参加される方々にとっても

大いに参考になるでしょう。

下記をクリックしてぜひご覧ください。

カジトリズム -

1泊2日修行会

身延・久遠道場での修行会が

無事に終わりました。

今回は長野県から病院勤務の男性が

HPを見て参加、真摯に取り組んでいました。

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この修行会に参加する方々は

仏教に触れること・お経や写経・瞑想に触れること・

身延山に来ること・お寺に泊まること等

すべてが初めてという人達ばかりです。

 

でも、皆さん実に真剣に、意欲的に、

前向きに、嬉々として取り組んでいきます。

それは、仕事や人間関係・性格や家庭の事など

切羽詰った日常の解決がどうしようもなく

仏道修行」という空間に飛び込んでくるからです。

 

自分の人生にマジなんです

私もマジな人に来て欲しいので

全力投球で修行とお世話を行います。

f:id:myohouan:20170711192350j:plain2日目最後の修行、

標高1200mを超える

奥の院へ2時間かけて登詣しました。

ただ登るのではなく、

団扇太鼓を叩きながら

お題目を唱えて登ります。

皆さん、これが結構キツイといいます。

今日は蒸し暑さのせいか、

先導する私もバテました。

到着後、椅子にしゃがみこむ姿です(苦笑)

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故郷・房州を拝む日蓮聖人。

山頂は涼しい風が吹いていました。

滝のような汗を乾かしてくれる涼風も

仏様・日蓮様のお慈悲かと素直に思える

ひとときです。

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朝ご飯は玄米小豆粥です。

小豆は暑さで濁った血液を

キレイに浄化し、お粥の玄米は

消化がよく身体を温めます。

 

この修行会の主眼は、仏教を知識でなく

生活体験として日常に戻っても実践できる

叡智を身につけることです。

なぜなら、生活習慣を調えれば

心身も整ってくるからです。

修行生活とは、本来そういうもの。

特別なことや、キワモノではないのです。

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同じ目線で汗を流し、お経を唱え、

語り合う、そんな触れ合いこそが

人をして人間にしていくのだと

毎回思います。

一期一会の出会いですが、

今回も貴重な学びの2日間でした。

 

カンボジア学校支援チャリティーコンサート

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身延町の友達に誘われて

コンサートに行ってきました。

詳細は、下記のフェイスブックをご覧下さい。

岩崎けんいちコンサート 星に願いをこめて

 

感動しました、素晴らしかったです!

身延町出身の

シンガーソングライター岩崎けんいちさん。

父親代わりの叔父様が余命宣告され

元気づける意味や何か恩返しをしたいと

思い立ち、ワンマンコンサートを始めたのが

きっかけで、今年で5年目を迎えるそうです。

 

カンボジアの学校支援や

震災で福島県飯舘村から

山梨に避難してきた牛の支援活動など

精力的に活動なさっておられます。

 

同じく身延町在住で

命と平和を歌い継ぐソングライター

山本晴美さんとコーラスの子供達による

素敵なステージもありました。

 

ともかくも感動的なステージでした。

岩崎さんは

お腹を壊しながらも

カンボジア支援に

行っているそうで、

アンコールワットのお寺も素晴らしいけど

子供達の笑顔はもっと素晴らしいんです」

と仰っていたのが印象的でした。

 

「会いたいは生きる力になる」

そう何度も仰っていました。

 

こんなにも魂の美しい方々や

共鳴する人達がいる。

心が温かくなる満月の夜の

コンサートでした。

 

人間の真価

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例えばの話。

深夜に大地震が起きて

パジャマ姿のまま逃げ出し、

夜が明けて周りを見ると

全てが壊滅状態。

 

そこでは

総理大臣も

一般庶民も

ホームレスも

着の身着のままで

呆然と立ち尽くす

独りの人間でしかない。

 

食べる物もなく

行く場所も無く

ましてお金で取引できる

状態さえ失ってしまった中では

これまでの常識さえ

全く通用しなくなる。

 

その時、

その人の真価が問われる。

問われるというより、

否応なしに

その人の魂のレベルが

如実にさらけ出される。

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組織での立ち位置や

名誉や肩書き

社会的地位は

全てを失った状況では

全く役に立たないし、

利害関係だけで繋がっていた人は

さっさと離れていくかもしれない。

 

全てが裸一貫の状況になった時、

本当に助けあい支えあえる人、

たとえ誰も助けてくれなくとも

命の最後まで、

凛と独り立ち続ける事ができる

美しい魂をもった人間で

いられるかどうか。

 

そこに人の価値基準を

おいて生きていると

本当に尊いものがみえてくる。

 

そんなことを

頭の片隅に置いて

私は人を見ています。

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インド仏教最高指導者 佐々井秀嶺上人講演会

f:id:myohouan:20170628173947j:plain身延山のお隣、静岡県との県境にある南部町。

JR内船駅最寄りの内船寺は、日蓮聖人のご信者・

四条金吾夫妻の館跡で、墓所が祀られている古刹です。

その内船寺本堂にて、貴重な講演会が行われました。

 

佐々井上人はインド仏教徒の頂点に立つ日本人僧侶です。

最下層カーストとして社会的に虐げられてきた

一億ともいわれる人々を仏教徒に改宗させ、

大いなる安心を与えると共に、

数々の仏教遺跡を復興してきました。

 

数年前、フジテレビ深夜番組「ザ・ノンフィクション」で

タイトル『男一代菩薩道』として放映され、

大反響を呼び、日本でも佐々井上人の名前が

一気に知れ渡りました。

番組はyou tubeに動画が上がっています。

山際素男著『破天』のタイトルで出版もされています。

 

私もこの深夜番組で初めて知り、

何度も繰り返し録画を観ていたので

楽しみにお伺いしました。

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開会に先立ち、佐々井上人と共に

みんなで読経と唱題。

100人以上の参加者、他県からも

お起こしの方もいました。

番組を取材構成された事務局の男性が

司会進行を務め、佐々井上人が

お話を始めました。

 

齢80を超えておられますが

眼光鋭く、吠えるような

気合いの入ったお声に

身が引き締まりました。

オーラというのか、

やはり全身から醸し出す

雰囲気が違いました。

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お話の後は、

参加者から人生相談コーナー。

その後、佐々井上人の活動に

共鳴し、紙芝居を通して平和活動を

されておられる県内在住の女性のお話、

その教え子である子供たちから

上人へ記念の垂れ幕が贈られました。

 

最後は元アナウンサーの男性による

世界平和を祈る詩の朗読が行われ、

住職の奥様が吹くハーモニカに合わせて

「ふるさと」をみんなで斉唱しました。

 

「ふるさと」の歌詞について、

アナウンサーの方が

心に沁みる解説を

して下さいました。

 

「晩年、人はなぜ

ふるさとに帰るのか?

それは、亡くなった両親・家族・親族

友達・地域の方々が

そこに待っていてくれるからです」

 

そこには宗教や思想や文化の違い、

平和への理屈もいらないのです。

亡き人が待っていてくれる、

それだけで人は優しく平和な心に

なれるのではないでしょうか?

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客殿では、お檀家さんや有志の方による

真心こもった手作りのお昼ご飯が

ところ狭しと沢山並べられ、

大家族親族のように美味しく楽しく頂戴しました。

 

本当に感動的で

素晴らしい集いでした。

 

佐々井上人のお話しや飾らないお人柄に

本物の姿を感じました。

また、このような企画をされたご住職夫妻の

熱意とお寺を広く開放する姿勢は

お寺本来の鑑だと思います。

 

 「いいお話しを聴いた、

 で終わりにすることなく、

 (祈り)でなくて(祈る)と

 自主性を持つことで

 皆さんが自宅に帰っても

 平和について実践して

 いくお力添えになれれば」

そのような旨をお寺側から

お聞きし、改めて見識の高さに

頭を垂れた次第です。

 

この後、佐々井上人は

東京でも各所で講演会を行う予定です。

詳細は「南天会」で検索ください。